蝉
2009年 08月 03日
セミの鳴き声で目が覚めたらしい・・・
迷惑そうな顔をしている息子。
そのとき、ふと思った。
セミさんを理解させること
それが親の役目だと・・・
私は、機嫌の悪い息子を正座させ、
一般的なセミのセミナーをすることにした。
木の枝に産み付けられた卵からかえった幼虫が、
暗い土の中で7年間も過ごすこと。
這い出してきた幼虫が、木の枝などにつかまって脱皮すること。
そして、飛べるようになったセミは、
一週間もたたずに交尾し、死んでしまうということ・・・。
(※交尾の詳細は、もう少し大きくなってから説明しよう・・・)
『 驚くなよ! 朝からあんなに元気よく鳴いているセミさんたちも
実は、たった一週間しか生きられないんだ!
一週間ぽっちで、死んでしまうのだぞ!・・・』
息子の目を凝視しながら、
さも大げさそうに言ってやった
が、
息子の反応はこうだ。
『 あっ、そう・・・ 朝からうるしゃい! 』
・・・
拍子抜けしてしまった。
私は心のどこかで、
『 はかないセミの一生 』 に驚いてほしかった・・・。
まさしく、
大人の勝手な押し付けであることは、わかっている。
昔、大人によく言われた。
『 セミは一週間しか生きられないんだから、
7年間も暗い土の中で辛抱してきたんだから、
捕まえたら可哀想でしょ! 逃がしておやり!』・・・なんて
ふと、そんな言葉を思い出した。
こんな大人の言葉が、幼少期から
私の心を支配していたようだ・・・。
もちろん、私だけではないだろう。
多くの子供たちが大人にうながされ、
嫌々セミを逃がした経験があるはずだ。
『 とぉ~ちゃん。セミって、セミにならなきゃいけないの?』
『 はぁ・・?』
『 だって、どうせすぐ死んじゃうなら、土の中から出てこなきゃいいじゃん。
土の中の方が、涼しいし気持ちよさそうだし、長生きできるじゃん!・・・』
確かにそうなのだが・・・
考えてみれば、
セミにとって土の中が、
幼虫期の7年間が、
暗くつらい時代かどうかは、
セミにしかわからないのだ。
明るい空の下で鳴くことだけが幸せなんて、
人間の単なる思い込みに過ぎないのかも知れない・・・。
炎天の下で、焦げ付くように、
ミイラのように死んでいくセミを見て、
土の中の方が長生きできるんじゃないかと・・?
ふと思う・・・
なにが幸せで、
なにが不幸せか。
何が正しくて、
何が間違いか。
人の目と虫の目・・・
大人の目と子供の目・・・。
それぞれの事情の下、
すべてが生かされているような、
いつの間にか忘れかけていた
自然の摂理。
大切なものを思い出したような、
そんな気がした夏の朝・・・。
ただ、
この子の思いは、
早朝からケタタマシク鳴くセミさんが
土の中から出てきてほしくないだけなのかも・・?
うるしゃいから・・・
ただ、
ワタシの思いは、
ケタタマシク語る親の話に
感動と驚きを素直に表現して欲しいだけなのかも・・?
親の顕示欲から・・・
セミよ!
思う存分、
息子に気兼ねなく鳴くがよい!
迷惑そうな顔をしている息子。
そのとき、ふと思った。
セミさんを理解させること
それが親の役目だと・・・
私は、機嫌の悪い息子を正座させ、
一般的なセミのセミナーをすることにした。
木の枝に産み付けられた卵からかえった幼虫が、
暗い土の中で7年間も過ごすこと。
這い出してきた幼虫が、木の枝などにつかまって脱皮すること。
そして、飛べるようになったセミは、
一週間もたたずに交尾し、死んでしまうということ・・・。
(※交尾の詳細は、もう少し大きくなってから説明しよう・・・)
『 驚くなよ! 朝からあんなに元気よく鳴いているセミさんたちも
実は、たった一週間しか生きられないんだ!
一週間ぽっちで、死んでしまうのだぞ!・・・』
息子の目を凝視しながら、
さも大げさそうに言ってやった
が、
息子の反応はこうだ。
『 あっ、そう・・・ 朝からうるしゃい! 』
・・・
拍子抜けしてしまった。
私は心のどこかで、
『 はかないセミの一生 』 に驚いてほしかった・・・。
まさしく、
大人の勝手な押し付けであることは、わかっている。
昔、大人によく言われた。
『 セミは一週間しか生きられないんだから、
7年間も暗い土の中で辛抱してきたんだから、
捕まえたら可哀想でしょ! 逃がしておやり!』・・・なんて
ふと、そんな言葉を思い出した。
こんな大人の言葉が、幼少期から
私の心を支配していたようだ・・・。
もちろん、私だけではないだろう。
多くの子供たちが大人にうながされ、
嫌々セミを逃がした経験があるはずだ。
『 とぉ~ちゃん。セミって、セミにならなきゃいけないの?』
『 はぁ・・?』
『 だって、どうせすぐ死んじゃうなら、土の中から出てこなきゃいいじゃん。
土の中の方が、涼しいし気持ちよさそうだし、長生きできるじゃん!・・・』
確かにそうなのだが・・・
考えてみれば、
セミにとって土の中が、
幼虫期の7年間が、
暗くつらい時代かどうかは、
セミにしかわからないのだ。
明るい空の下で鳴くことだけが幸せなんて、
人間の単なる思い込みに過ぎないのかも知れない・・・。
炎天の下で、焦げ付くように、
ミイラのように死んでいくセミを見て、
土の中の方が長生きできるんじゃないかと・・?
ふと思う・・・
なにが幸せで、
なにが不幸せか。
何が正しくて、
何が間違いか。
人の目と虫の目・・・
大人の目と子供の目・・・。
それぞれの事情の下、
すべてが生かされているような、
いつの間にか忘れかけていた
自然の摂理。
大切なものを思い出したような、
そんな気がした夏の朝・・・。
ただ、
この子の思いは、
早朝からケタタマシク鳴くセミさんが
土の中から出てきてほしくないだけなのかも・・?
うるしゃいから・・・
ただ、
ワタシの思いは、
ケタタマシク語る親の話に
感動と驚きを素直に表現して欲しいだけなのかも・・?
親の顕示欲から・・・
セミよ!
思う存分、
息子に気兼ねなく鳴くがよい!
by cover-all
| 2009-08-03 11:11
| 雑感
|
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